天然水硬性石灰(NHL)

ローマのパンテオンをはじめとする西欧の仕上げには水硬性石灰というものを塗っている。

石灰というものを使っているということまでは、知っていたけど、「水硬性」ということは知らなかった。

簡単に示すと

 

石灰岩を砕いて粉末→水と混ぜて塗って固まる→空気中の二酸化炭素と反応して石灰岩に戻るらしい。さらに日本の消石灰でつくる漆喰と違いつなぎ材(糊剤や繊維材)がなくても石灰岩に戻るため糊剤が不要であるとのこと。

 

日本の建材には、自然素材に見えても実は、強度や耐久力を増すために、ケミカルな材料を添加しているものがすごく多い。そういう点においては、100%自然素材であるにもかかわらず、岩のような硬さを確保できる素材としては、優れていると思う。

 

そして、何より、パンテオンなどの西欧の歴史を背負った素材というだけで、何か重厚な重さがある気がする。

 

高価な材料では、あるけれど、自分で塗ってしまうのであれば、大した金額ではないと思いますがいかがでしょうか?

 

今、世の中にサイディング外壁の住宅が非常にたくさんできているけれど、そのサイディングにこのNHLをみんなが塗り始めたら・・・日本の風景が変わるかも。そんな夢想もよぎりました。